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空力命

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ご覧の通り、このところ短文ネタやダークなネタが増殖中でして。まぁ こんな世の中ですしね… 来期のボーナスも絶望的というところで、多少のモチベーション低下、精神的疲労は仕方ないじゃないか! と自分を納得させています。ですがさすがにこうも続くとどうなんだ? ということで、久々にムダ知識ネタでもブッ込んでみようかと。えぇ このような辺境のインターネッツに訪れるマニアックな皆様に、さらにマニアックになっていただこうという、アレです。
 
ただこれ、昼休みにぼーっとネットを見ながら考えたネタですので、いろいろ間違ってたりハナシが浅いところがあったりする可能性大なんですけど… 細かいことは気にせず、とりあえず見切り発車です(笑
 
題して「現代F1の空力学~真っ逆さまのジェット旅客機~」!!

 

「見えるダウンフォース」と「見えないダウンフォース」
 
現代F1を見る上で、避けることのできないキーワード。それがダウンフォース。要するにクルマを路面にぐーっと押し付けるチカラですね。これがあるのとないのとは大違いで、コーナリングスピード、安定性、さらにはタイヤの摩耗スピードにも関わってくるスゴイヤツです。
 
ちょっと時代を遡って、1990年代前半くらいまでは、F1マシンの性能で最も重要なモノはエンジンパワーでした。高出力のエンジンでもって直線スピードをかせげると同時に、その分ウイングを立ててダウンフォースを増やし、コーナリングスピードを上げることもできました。ただし、ウイングを立てること=空気抵抗が増える、ということでもあり、この方法は一見するとわかりやすいものの、メリットとデメリットが背中合わせだとも言えました。
 
現代のF1において、エンジンは黒子でしかありません。大っぴらな開発は凍結され、排気量はどんどん減らされ、回転数も制限され、1機あたり5レース走らなければならないルールもあります。そりゃあ大パワーであることに越したことはありませんが、それよりも重要なのは安定して、壊れないこと。F1マシンのエンジンとして最低限の性能さえあれば、ぶっちゃけあとは「回ってくれればいい」くらいのもんです。
 
開発の主役は空力=ダウンフォース。ですが、ただでさえエンジンパワーが減らされているところに、昔のようにウイングを立てては空気抵抗バリバリ、直線なんかじゃひーこらひーこら息切れしてしまいます。そこで、F1マシンはそれ以外の方法… 目に見えないところでダウンフォースを獲得するようになりました。
 
飛行機はなぜ飛べるのか… の逆
 
イキナリ飛行機が出てきてなんじゃそりゃ? 状態でしょうけど、いやいや大いに関係がある(はず)なんです! F1マシンと飛行機。
 
ダウンフォースは路面に押し付けるチカラ=上から下へのチカラですよね。ということはその逆=下から上へのチカラ=アップフォース? じゃなくて「揚力」です。英語でなんと言うかは調べてないのでわかりません(笑)が、とにかく揚力です。揚力といえば飛行機です。
 
飛行機の翼が揚力を得ている原理がわかれば、その逆こそが、F1マシンが得ている「見えないダウンフォース」の正体だということがわかるのですよ!
 
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というわけで上の図は飛行機の翼の断面図ですが、飛行機が前に向かって進んでいるとき、翼の上を通る空気の方が下を通る空気よりも速く流れることが知られています。これはこの、翼のカタチ(上側がちょっともっこり)がミソなわけですが、ここで深く話すと長くなるので理由は省略します。
 
で、ここは絶対! テストに出るので覚えておいてほしいのですが、有名な「ベルヌーイの定理」というヤツです。
 
「空気が速く流れるほど、気圧が下がる」
 
これです。いや、ホントは難しい方程式とかあるんでしょうけど、それは僕も知りません。知りませんけど、僕は学者じゃなくて技術者です(一応ね)。技術者にとって数学や物理は道具でしかありません。使えればいいのです(笑
 
と、そんなこんなで飛行機の翼の場合は上側の空気の方が下側の空気よりも速く流れますので、下側の方が気圧が高い=下から上に押し上げるチカラ、すなわち揚力が働くわけです。
 
もうなんとなくわかりましたよね? F1マシンが獲得した「見えないダウンフォース」とは、上で示した飛行機の翼の逆、つまり…
 
「マシンの上側を通る空気より、下側を通る空気の方を速く流してやる」
 
これです。
 
現代F1の必須技術… 「ブローディフューザー」
 
「ディフューザー」というのはマシンの下側を通る空気を上手く「引き抜いてやる」ためのデバイスです。効率よく、キレイに空気を引き抜いてあげることで、流速を上げる効果を狙っているわけですね。これはF1マシンに限ってではなく、他のカテゴリーのレーシングカーにも付いていますし、乗用車でも一部のスポーツカーなどには付いているモノです。
 
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こういうのです。
 
一昨年から昨年前半にかけて話題になっていた「マルチディフューザー」というのは、レギュレーションで決められた大きさのディフューザーとは別に、もう1つ(あるいは2つ以上も?)の「引き抜き穴」を作ってやることで、事実上、より大容量のディフューザーを付けたのと同じ効果を得られるモノです。
 
下の図でいうところの青く塗った部分が規定のディフューザーエリア、赤く塗った部分がマルチディフューザーエリアです。こうすることで、より大量の空気をより速くマシン下側を通過させ、それによって大きな「見えないダウンフォース」を発生させるわけです。
 
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さらに昨年後半あたりから話題になり出したのが下の図に示した「ブローディフューザー」です。これは排気ガス=高速な気流を下側に向けて噴射することで、マシン下側の空気の流れを加速させるようなイメージだと思われます。熱処理の観点から、排気は上に向けて出すのがこれまでのセオリーだったわけで、流行り出した最初のうちはなんか排気管周辺のパーツが熱で燃えたりなんだりするチームが続出しましたね。
 
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ちなみにブローディフューザーですが、今季からマルチディフューザーが完全に禁止されましたので、十分なダウンフォース獲得のためには必須の技術となっています。
 
開幕前のテストで他チームの度肝を抜いたロータス・ルノーの排気システムは、排気管をサイドポンツーン(あの横にハミ出てる部分ね)前方に持ってくることで、前からぐわっと空気を引き抜く… というよりは後ろに向かって強引に押し出すようなモノです。中の管の取り回しとか熱処理とか、メチャメチャ苦労したんだろうなぁ と思いますが、早速他のチームが真似しているところを見ると、かなり効果は大きいみたいですねー。
 
まとめ
 
そんなこんなで以上、現代F1の空力学。「見えないダウンフォース」の正体がわかりましたでしょうか? 最初に言った通り、昼休みの間にぼーっと考えたことですので、確実に正解であるという保証はどこにもありません。ひょっとしたら全然的外れなことを言っているかもしれません。が、たぶん、そんなーに、ねぇ? 当たらずしも遠からずなのでは? 理論的に重要なところ(飛行機の翼のくだりで省略したヤツ)も抜けてますけどね? とりあえずこんなもんで十分でしょう(笑
 
スポーツ好きはドライバーを見て、クルマ好きはマシンを見る。そして、カーレース好きは全部見る。どれが一番F1を楽しめるかといったら、やっぱり全部見た方がいいですよね。知らないよりは知っていた方が、より楽しめる。スポーツってそういうもんですよね。
 
今年も、表向きは爽やかに、裏ではディープに、F1を楽しみましょう!!

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